君ならできる4第二回目の講習が始まった。でも、やっぱり先生が何を言っていることが よくわからない。 いくら日本語の教本を渡されても あの頃の私は英語の講習を完全に聞き取れるほどの力がなかった。 講習の一部がわかってもダメだ。 わからないと命に関わる。 よく初心者のダイバーが事故にあうことは、 ハワイに住んでいた私はよく知っていたし。 もう駄目かな、 そんな事を考えながら話を聞いていると 耳の鼓膜の話を先生が始めた。 先生は鼓膜に穴があいているとダイビングに 支障があると言った。 えっ! 私は右の耳の鼓膜に 小さな穴があると以前病院で言われたことを思い出した。 隣にいる彼の肩を叩いた。 「私ね、鼓膜に穴があいてるの。 だからダイビングは出来ないわ。」 だんなはすごくショックな顔…。 「とても残念だよ、 鼓膜に穴があるとダイビングは出来ないよ」 (・_・;) とっても残念そうなだんな。 でも私は肩の重荷がどっと降りて、 \(^o^)/!! ヒャッホーな気分だった。 それから一週間ほど何事もなく過ぎたある日。 だんながまたもやダイビングの話をしはじめた。 「いいニュースがあるんだよ! 病院に電話して調べたんだ。」 「何を?」 「君の耳の事だよ! 君の耳の鼓膜の手術が出来るんだよ! 良かったな~」 ( ̄ロ ̄;) アゥアゥ 英語の返答が出てこないほどショック。 もう今度こそ逃げられないと思ったけれど 今もダイビングの免許は手にしていない私。 なんとか理由をつけてここまで逃げてきた。 妊娠を境にやっと諦めてくれたとは思ったけれど、 私をアクティブな女に仕立てたいと願う だんなの気持ちはひしひしと私に伝わる。 だんなと喧嘩すると決まって言われるセリフがある。 「僕の好きな事を君は、 ちっとも一緒にしてくれないじゃないか」 「じゃ、アクティブな人と結婚すればいいじゃない!」 なんて、昔のような純粋さを失ってしまった私。 アメリカ人と結婚し、アメリカで生活する以上 郷に入れば郷に従えで、こちらに習慣にも馴染む必要性を感じる。 結婚しても二人で趣味を共用し楽しめる 友達夫婦になることは理想の形なのだと思う。 せめて山奥キャンプには付き合うべきだろうか… と考える今日この頃の私。 順応性は国際結婚への成功の道へ |